患者さんの声

『息切れ、むくみがあったら、
一日も早く病院にかかった方が良いです』
患者さんインタビュー

佐藤 直樹(部長) さとう なおき 心不全患者さんの数は急激に増え続けています!心不全は決してすべてが末期的状態ではなく、適切な治療をうければ日常生活を普通に送れるようになります。 実際に、重症な心不全で入院され、長期入院を経て職場復帰できた患者さんへインタビューしました。

出席者

Aさん
重症な心不全で長期入院を経て職場復帰
鈴木
循環器内科医、入院中主治医
石田
慢性心不全認定看護師
佐藤
循環器内科医、外来主治医

鈴木:今回、心不全で入院されましたが、入院する前の症状についてお話していただけますか?

Aさん:入院前は心臓が悪いとは全く思っていませんでした。まず、おかしいなと思ったのは、仲間と坂道を上る時やカラオケを歌っていてヒューヒューと息が切れた時です。 小児喘息もやったことがあるので、喘息かなと思っていました。
さらに、家の階段も昇るのがつらくなってきて、足もむくんできました。友人に勧められて、生姜茶を飲んだりしましたが効果はありませんでした。そこで、やっと近所の医者に行きました。 すると、うちではだめだ、診られないと言われ、紹介され受診しました。そのとき、体重は、14キロも増えていました。

(解説)心不全の重要な症状に、息切れとむくみがあります。もちろん、心臓以外の原因でも同様な症状がでることがありますが、心不全の症状である場合もあるので、必ず医者にかかることをお勧めします。

石田:心不全で入院した率直な感想をお願いします。

Aさん:心臓が悪くて命が危ないなどとは全く思わなかった。入院してから胸にたまった水を抜いてもらってすごく楽になりました。ただ、治療が始まって、口渇感が強くつらく、それを支えてくれたのは看護師さんでした。そして、なんでよくなるのにこんなにかかるのかとも思いました。5か月ですから。でも、少しずつ点滴が少なくっていくのは嬉しかった。

(解説)心不全は徐々に進行してくる場合と急激に進行する場合とあります。重症になればなるほど、その回復には時間がかかります。ですから、早期に見つけて早期に適切な治療をうけることが大切なのです。早期に治療すれば日常生活を普通に過ごせるようになることも多く、高血圧や糖尿病を持っている方はぜひ心不全の念頭においた治療をうけられることをお勧めします。普段かかっている先生に相談してみてください。

▲治療前
▲治療後

<Aさんの左心室機能の回復>
これは、心臓の左心室という部屋の動きを、造影剤を入れて、わかりやすくした造影検査動画で、左側が治療前、右側が治療後です。
治療前は、左心室全体が、円形で大きく、動きが非常に低下しているのに対して、治療後は、左心室の形が三角形になって、小さく、動きが非常に良くなっているのがわかります。
Aさんの場合、心臓を保護する薬によって、正常の心臓の機能まで回復しているのです。

佐藤:Aさんと同じように知らない間に心不全は進行していることがあります。日本人成人の2人に1人は高血圧があり、それはすでに心不全を将来起こしうる危険をもっていることになります。ですから、多くの方が心不全とはどんなものか、どうしたらその進行を抑えることができるのかを知っておく必要があります。
心不全で入院を経験した立場から、一般の方へ向けたメッセージをお願いできますか?

Aさん:本当にみんな、病院に行きたがらないですよね。とにかく、病院はかかりやすくしてほしいし、どのような時にかかった方がよいのかの情報も大切だと思うので、ぜひ提供してほしいと思います。
息切れ、むくみがあったら、一日も早く病院にかかった方が良いです!

(了)

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